その7 ストレスの緩和
7-1 お茶を飲むとホッとする
新茶や美味しいお茶を飲むと、その味だけでなく、香りや色からもホッとします。
この現象は、お茶に含まれる成分で説明できるようになってきました。
緑茶特有のアミノ酸であるテアニンは、脳で重要な働きをしているグルタミン酸に化学構造が似ています。そのため、テアニ
ンも脳で何か作用をしているのではないかと考えられます。
テアニンを摂取してから30-40分後に、リラックスした状態の時に出るα波の放出頻度が増加しました。
現代のようにストレスの多い社会では、リラックスするひとときを持つことは大切であり、高齢化による脳機能の低下を防止する上でも、緑茶は大変に有用な飲料であると思います。
7-2 酸化ストレスを防ぐ
茶葉には抗酸化性のあるビタミンCやカテキン類などが豊富に含まれています。これらは、水やお湯に良く溶けて、お茶として飲むことによって、手軽に体内に摂り入れることができます。
精神的、肉体的に強いストレス(不安や恐怖、死別、外界からの強い光や、放射線、様々な化学物質)を受けると、この酸素の一部は、活性酸素・フリーラジカルとなり、いわゆる“酸化ストレス”を引き起こします。
そして、がんや循環器系の疾患、呼吸器系、消化器系の疾患など、多くの病気の原因となります。
この生体内で生じる活性酸素・フリーラジカルとすばやく反応して、無害にするのが、実はビタミンCや茶カテキンです。
“抗ストレス飲料”としてのお茶を常日頃から飲むことにより、生活習慣病の発生や老化を防ぎ、身心ともに健康な状態が維持できるものと思われます。